青の碧

にじいろとひだまり(@kogsk_/@tmknskp)

舞台「オセロー」・イアーゴーを憎めない

 

9/3、9/24の2公演、神山くんが出演する舞台「オセロー」にお邪魔してきました。本当は千秋楽もお邪魔する予定だったけど、ちょっとゴタゴタして入れなかった…でも、2公演で十分満足できたなあと思える内容の舞台でした。強がりとかじゃなくって本当にそう思う…。

 

第3幕まである舞台オセローですが、わたしは第1幕がとても好きです。勇敢なオセロー、可憐で聡明なデズデモーナ、ちょっぴりおバカなロダリーゴー、色気があってかっこいいキャシオー、そして、あくどい顔を見せながらもこれから自分の計画する悪事の実行が楽しみで仕方ない、そんな様子のイアーゴー。登場人物の個性がほんの少しだけ漂って、これから何が起こるのか、そんな不穏な空気と、愛で父親を納得させるオセローとデズデモーナの信頼関係の深さと、イアーゴーの2面性と、色んなものの「始まり」と「きっかけ」を感じる、そんな1幕だと思いました。その中でも特に、1幕の最後、本当にとても好きだなあと思います。今でも目を閉じれば、鮮明に思い出せるくらい。

頭をフル回転させている様子の真剣な顔や、怒鳴り散らすような怒気に満ちた顔、オセローに仕える従順な顔、悪事を働く時のニヤリとした笑顔、たくさんの顔を見せてくれるイアーゴーですが、「ワクワク」に純粋に心を躍らせる様子が見られるのは、ここだけな気がしていて。実際はこれからはたらく悪事に心を躍らせているので、内情は全然純粋じゃないんですけど(笑)、でも、ここだけ唯一ふわりと柔らかく微笑むんです。わたしにはそう見えたんです…。これからどのおもちゃを買ってもらおうか考える、無邪気な少年みたいな顔で地球儀を模したボールを操る。ああイアーゴーもこんな顔ができるんだなあって、どうしても感情移入してしまう場面でした。好きだなあ。好きすぎて泣きそうになって、双眼鏡マジでアイボンになったかと思うくらい涙が出(そうになり)ました…。

 

第2幕は、とても目まぐるしく場面や登場人物の心情が次々に変わっていく、そんな印象を受けました。以下、箇条書きで観劇当時の感想を列ねます。何故か2幕しか書いてない。なぜ。

・イアーゴーに付け髭で変装しろって言われて素直に付け髭つけてるロダリーゴーがかわいい

ロダリーゴーって騙されやすくっておバカで、かわいいなあって同情しちゃう。

 

・キャシオーとデズデモーナが挨拶のハグを交わすシーンでのイアーゴーの語り

すっかり惹き込まれたなあ。イアーゴーの心情と物語をわかりやすくするための語りの役割を担っているこの部分でもしっかり演じ切る神山くんかっこよかったなあ。ていうかキャシオー役の石黒さんがかっこよすぎて石黒さんのオタクやろうかなとか思ってしまって死んだ。好き。

 

・モンターノーとキャシオーが争い始める場面でイアーゴー笑ってる

笑ってるんだよなあ~…1回目に見た時は気づかなかった…しめしめという顔で笑っているし自分の思い通りになるのが愉快で仕方ないという顔をしている…う~~~ん演技が細かいなあ…。それこそモンターノーとキャシオーの切りつけ合いに目がいってしまいそうになるんだけど、イアーゴーもしっかり演技をしている…

 

・デズデモーナがオセローにキャシオーのことをお願いしてる場面も笑ってる

ここも笑ってるんだよなあ〜なんかもう語彙がないから演技が細かいなあとしか言い様がないんだけど、演出としても細部まで行き届いた舞台なんだなあと思いました。すぐに従順な使者としての顔に戻るのも面白い。くるくる表情が変わる…

 

・口にキスしてるっぽい(1階席ド真ん中から見た感じ) でも顔と髪で隠してるから多分顔近づけてるだけ…

話題の(?)キスシーンですが、1階席の13列…?のド真ん中から双眼鏡を覗いた感じでは口にキスをしているように見えたな~。実際のところどうなのかは分からないですが…この前のエミーリアと話すシーン、イアーゴーが他人とコミュニケーションを取るなかではいちばん柔らかく笑ってるなあと思って、なんだか愛のすれ違いがつらかった…。エミーリアもすごく愛おしそうに、楽しそうに、イアーゴーと話すから…。愛を向けてくれたことが嬉しい!って感じの顔するんですよ、前田亜季さん…ここのエミーリアとってもとってもかわいかったなあ…。「ほら、早く行け」というイアーゴーのエミーリアに対するセリフも、9/3時点では冷たくあしらう感じだったのに、9/24では優しく子供を諭すような感じになっていて、胸がギューッとなってしまいました。このあとのことを考えるとここのシーン胸が痛くて仕方ない、でもかなしい結末を迎えるからこそこのシーンが引き立って美しいのだろうなあと。

 

・イアーゴー表情の変化 慟哭→思案→したり顔とか表情のレパートリー多い

個人的に「慟哭」の表情がとても印象的でした。深い悲しみに暮れている顔をするのだけれど、でもどこかから強いエネルギーを感じる慟哭。シンプルに、神山くんすごい…と圧倒されました。前述したけれど、イアーゴーって二面性が特徴だから、とてもくるくると表情が変わる。本当に秒速で変わっていく表情についていけない…!って思うくらい。神山くんとても頑張ったんだろうなあ。置いていかれちゃったよ。

 

・「嫉妬は緑の目をした~」というセリフ、イアーゴー自身のことでは?エミーリアを奪われたことに対する自分の感情のよう

これはわたしの想像に過ぎないのであまり信用しないでもらいたいのですが、なんとなくですがエミーリアをオセローに寝取られたことに対する強い憎しみを受け取ることができるように感じました。なぜかと問われるとわからないと言う他ないんですけど(笑)、でもオセローがイアーゴーを副官に選んでくれなかったというそれだけの憎しみではないように感じました。エミーリアを寝取られたこと、副官に選抜されるための自分の努力を認めてもらえなかったこと、あとは、あとはなんだろう…異国人の癖にという強い偏見と羨望がここまで強い憎しみ、嫉妬に繋がったのかなあと思いました。オセローのパンフレットで神山くんが「演出家の井上尊晶さんに、ここまで努力できるイアーゴーは真面目な人と言われてハッとした」みたいなこと(※果てしなくニュアンスです)を言っていて、なるほどなあと…確かに真面目な人でなければこういう感情は生まれなかったのかなと思うし、ここまで自分自身をすり減らすようなことはできないのかなと腑に落ちました。

 

・2幕ラスト後ろ振り返るシーンでゾクゾクする

何回見ても、と言いつつも2回しか見てないんですけど、くるりと後ろを振り返ってニヤリとするイアーゴー、狂気も純真な好奇心も真逆に思える感情どちらも孕んでいるようですごく、背筋に冷たいものが走るような感覚に陥る…

 

第3幕については、なんだろう、イアーゴーがここまで仕掛けてきた悪事の最終段階に入るものの、大きく崩れ落ちていく場面だけれど、イアーゴーからは絶望と同時にほかのものも感じる、ような、きが、したり、して…(自信なし)

ここらで全然関係ない話をするんですが、ビアンカ役の女形の方がむちゃくちゃ好きでした…わたし最初本当に女の人だと思ってたし、演技力と仕草や振る舞いってすごいなあと思いました。圧巻。というか好きすぎて追っかけオタクやりたい(二度目)

話を戻して、イアーゴーの悪事がバレていく、デズデモーナの死後のシーン。エミーリアは最後の最後までイアーゴーを信じていて、だからこそ否定してほしかったんだろうなあと。柳の歌が綺麗で、綺麗だから切なくて…エミーリアの信頼が空を切る瞬間がつらくて涙が溢れました。そしてデズデモーナはオセローに手をかけられるその最後までオセローを愛していて、どこまでも優しくて、可憐で、聡明で、この人が殺されてしまう運命を憎んでしまうくらい、そのくらいオセローへの愛に充ちた人でした。同時にオセローはなんて浅はかなのか愚かなのかと思うし、けれどイアーゴーの巧みな話術に乗せられては仕方ないとも思うし…全てバレてしまい、愛するエミーリアを刺し殺したイアーゴーは虚無の目をしていました。全くの虚無。エミーリアは最後まで強くて、愛するの人のために戦おうという意思が貴い人だったなあ…。奥様の隣で死にたいと言うエミーリアが切なくて、愛する人に殺される悲しみってどんなだろうと、胸が締め付けられました。

イアーゴーは前述の通り、本当に虚無の目をしていました。エミーリアを自分の手で殺してしまってからは特に。虚無の目で空を見つめている。そんな様子を見受けました。悪意と一緒に感情全部抜け落ちたような、からっぽの目。何を考えているのかわからない…双眼鏡を覗いたとき思わずヒッと慄くくらい、そのくらい何も無い真っ黒の目。ブラックホールのような、全て吸い込んでしまいそうな目。あの目は一生忘れられないなあと思う…。

 

イアーゴーははっきり言ってめちゃめちゃ悪い人なんですよね(笑)めちゃめちゃダメな人。真似したらダメな人。それでも、人間味がある人で、憎めない。どうしてもこいつが悪者だ!と指をさして人目に晒すのはどうしてもはばかってしまうような…それは同情なのかもしれないけど、やっていることがやっていることなだけに、そんなふうに思わせるイアーゴーの凄さというか、なんというか…井上尊晶さんの演出力と神山くんの演技力はすごいなあと思いました。

 

結果としては悲劇なんだけど、それだけの言葉に収まらない舞台だなあと思いました。ただ見ている、それ以上のパワーを使う舞台。観劇する方が「疲れ」を感じるのに、神山くんをはじめキャストの方々はこれを毎日…と思うと頭が上がりませんでした。本当にお疲れ様でした…!本当に神山くんを通してシェイクスピア作品に、出演されていたキャストの皆様のエネルギーに、井上尊晶さんの世界観に触れることができて、わたしにとってむちゃくちゃいい経験になったなあと思っています。みなさんありがとうございました、お疲れ様でした!

 

 

 

 

 

ここから少しわたしが感じた神山くんの話をします。

神山くんが、オセローやりきったこと。本当にすごいなあって思います。なんか、ナメてたなあ、好きだなあって。なんだろう、言葉にうまくならないけど、わたしが考えるより、思うより、予想するより、神山くんはすごくて、すごいひとで、とおいひとで、ちかいひとで、だいすきなひとだとまた改めて感じました。わたしは基本的に「アイドル」の神山くんが好きなので、舞台に対する気持ちというのは、正直あまりなくて。だから、オセローを通じた神山くんを透かして見てしまっていた部分も大いにあったので、とても失礼だったかなと思います。でもわたしにはそういう見方しかできなくて、神山くんもキャストの皆様もオセローに関わった全ての方に申し訳ないなあと思います。イアーゴーを通じて思ったのは、神山くんは自分を過大評価しない でも過小評価もしない いつだって等身大な人だなあと。わかってたつもりだったけど、想像よりずっとずっと等身大な人でした。そういうところがだいすきでいとおしくて、 どうしようもなくわたしの心に刺さって抜けなくなってしまった。わたしは神山くんを過小評価していたいから、いつまでも心配してたいから、エゴなのはわかっているけど、そう思っていて。でも神山くんは等身大でとても強い人だった。心配なんか跳ね除けて、課せられたハードルより何倍も何倍も高く飛ぶ人だった。そうだった、わたし、むちゃくちゃすごい人を好きになったんだよなあって。神山くん、すごい速度ですごいひとになっていってしまっているなと。いや、もともとすごいひとではあるんですけど…でも、なんか、神山くん、ねえ、大丈夫?って、わたしが心配しなくたって、神山くんはひとりで立っている。わたしがいなくても、ファンが過保護にしなくても、ねえ、ひとりで立っていけるねって、なんか思った。それがすごく感慨深くて、ちょっぴり寂しくて、頼もしくて、かっこよくて、だいすきでだいすきでたまらないなあってオセローを見て思いました。でも過保護にしたいよ~~~!!(笑)心配させてほしい!!でも心配しなくってもいいじゃんって思った!!あーーーー!!!ジレンマ!!!(笑)

神山くんのなにわぶ誌を読んで、この人のこと好きになったことは全然間違いじゃなかったなあって、また思わせてもらいました。ありがとう。パフェ作ったのね、よかった、なんか、好きなことできるね…と泣きました…。やっぱり神山くん役に引き摺られるタイプだと思ってたから、不安だったんだよ…体壊さないかなぁって…体調悪そうな日もあったってレポでも見たしぶっ倒れた日もあったと自分で言っていたから不安で不安でしかたなかったよ。わたしがめそめそしてもどうにもならないとわかっているのに、めそめそしてしまっていたよ。でもやりきったね。お疲れ様です。すごい、すごいなあ。最近ふらふら浮気しているけど、神山くん、まだまだ背中を追わせてください。次はアイドルの神山くんに会いたいな。WESTの神山くんに会いたいな。メンバーにたくさん甘やかしてもらってね。好きなことしてね。お犬様とお猫様にたくさん癒されてね。髪を染めるのは程々にしてね。お疲れ様でした!